2015年12月13日日曜日

「サンダーバード」讚!:第3話〜ロケット"太陽号"の危機〜

 ~ロケット"太陽号"の危機~
宇宙ロケット=サンダーバード3号が大活躍する
気宇壮大なスケールの名作です。
イギリス本国では第11話、
日本では第3話として放送されました。

太陽を観測する宇宙船"太陽号"が、 
太陽の強力な重力の影響で、
逆噴射装置が働かなくなってしまい 
絶対絶命の状況に陥ります。

そこで、遂にサンダーバード3号の
真っ赤な機体が初登場して、
モダンな基地(南海の小島にある
秘密の住居)から発進して、
救助に向かいます。

そして、ある距離まで近づいていき、
逆噴射装置を作動させる電波を
照射して、なんとか
"太陽号"を窮地から救います。

ところが、今度はサンダーバード3号の逆噴射が
作動しなくなってしまいます。
そこで今度は、サンダーバード2号に電波発信車を搭載して、
地球上の最も効果的な地点=ヒマラヤの奥地に
3男=バージルとブレインズが急行して、
地上から強力な電波を照射します。
そして、間一髪、サンダーバード3号の逆噴射装置が作動して、
3号に搭乗していた末っ子(5男)アランとミンミンは、
無事に帰還することができたのです。

尚、ミンミンは、言語の英語の放送では「Tintin」なのです。
トレイシー一家の執事(料理人)=キラノの娘で、
アランとはどうやら相思相愛のようです。

そして、キラノは、マレーシアの富豪だった昔に、
このシリーズの敵役=フッドに騙されて莫大な財産を奪われて、
以後、様々な世界を渡り歩く中でジェフ・トレイシーに知り合い、
最終的にはパリ・ヒルトン・ホテルのジェフも務めた腕を買われて
トレイシー一家のサンダーバード計画に参加した・・・
という設定になっています。

こういった人物設定の凝り具合も半端ではありません。
サンダーバードの面白さの源泉は、どこにも手抜きの全く無い、
大人の本気の物づくりの素晴らしさにあるのだと思います。

その他、この回では、
国際救助隊の開発・研究の頭脳であるブレインズ
(数学の天才という設定)が、その天才的な資質を披露します。
但し、真面目一辺倒な描写ではなく、
かなりコミカルな演出が施されています。
"モンティー・パイソン"や"ミスター・ビーン"といった
大人向けのジョークに伝統のある国=イギリスで
制作されているからこその味わいでしょう。

バリー・グレイの音楽も素敵です。
メインテーマは、何回聴いてもワクワクします。
また、様々なシーンに流れるちょっとした背景音楽も、
気をつけて聴くとメインテーマの何らかの要素を駆使した
巧妙な変奏になっていることが多く、
グレイの手腕の確かさが伺われます。


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